東洋医学的なニキビの要因と原因は「熱」
ニキビとは毛穴につまった皮脂によってアクネ菌の増殖が原因となる炎症だとお伝えしました。
東洋医学でも同様に、ニキビは炎症つまり「熱」が原因であると考えます。
熱は炎が上に立ち昇るように、上へ上へと上昇する性格をもつため、ニキビや吹き出物といった“熱”性の不調はお顔や上半身に現れやすくなります。
西洋医学ではニキビに薬を直接塗ったり、洗顔や基礎化粧品でケアするのに対して、東洋医学ではその熱が肝・心・脾・肺・腎とある五臓のどこで悪さをし、上半身や顔に不調として現れているのかを探り、からだの内側から解決に導きます。
肝とニキビ
東洋医学では、肝は身体のめぐりにとても関わる臓器です。血流や、気といった目には目ることができない精神的なストレスを発散することに関わります。
肝になにか不調が現れると、ストレスによって血を消耗したり、気の流れが乱れることによって熱を持ちやすくなります。
それがお肌に現れると、イライラ感や目の充血や結膜炎、頭痛などと一緒にニキビが発生します。
心とニキビ
心は「こころ」という字を書くぐらいですので、メンタルに大きく関ります。また、瘀血(おけつ)と呼ばれる血のめぐりが悪い状態も肝とともに関わります。
睡眠にも深く関与しているため、心の働きが低下すると不安感や不眠といった不調が現れます。強い疲労感や、ストレスとともに現れるニキビは心と関りがあります。
また、お肌のニキビとは違いますが、舌にできる口内炎も心の熱がある証拠となります。もし舌に口内炎ができたら心の養生を心がけてください。
脾とニキビ
食べ物を消化する役割をもつ脾胃に問題が起こると、とくに口の周りにニキビができやすくなります。
胃に負担のかかる食べ物や夜遅い時間に食事を摂ったり、また湿気に弱い臓器ですので、湿度の高い梅雨などのタイミングに不調が現れます。手足のだるさや、顔のむくみと一緒に現れる口のまわりに現れるニキビは、脾が関係しています。
肺とニキビ
肺に熱がこもると、発熱やのぼせ、口の渇きなどと一緒にとくにフェイスラインにニキビが現れることがあります。
肺は津液といって身体を潤したり栄養する水の代謝に関わります。肺に熱が入ると、水が蒸発するように乾燥し、からだの中にほてりとして熱感を感じるようになります。熱を測っても熱がないのにだるく、便秘や手足のほてりを感じるようであれば、肺の働きが弱っていることが考えられます。
腎とニキビ
腎のニキビは顎のあたりに出やすく、冷え性を伴っていることが特徴です。
腎は婦人科系に関りが深く、ホルモンバランスに影響を与えます。また、過労や冷え性、睡眠不足、アンチエイジングにもかかわるため、ターンオーバーがうまくできなくなり、いわゆる大人ニキビのようなものが出やすくなります。
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